高卒社長が語る~Vol.1

18歳高卒で大好きなアパレル業界に身を投じ、「洋服の世界で成功してやろう!」と
決めてから30年。

「好き」を積み重ねた「いま」50歳。
このたび超有名全国展開をする小売店の社長就任。
彼のその考え方や生き方は、多くの若者たちに勇気と希望を与えてくれる。
自己成長をキーワードにして、わくわくを行動に変え、変わり続けること、失敗することを恐れず、止まらないで30年走ってきた「いま」をインタビューさせて頂いた。

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Beup

この度は社長就任おめでとうございます!学生時代はどんな感じだったのでしょうか?
ご紹介して頂いたご友人からは「情熱。成長意欲、わくわく感。これ、おもしろいなと思ったら多少悪いことでもやってしまう。当たり前のことやっていてもつまらない、わくわくを必ず行動に繋げる人」と紹介されましたが、いかがでしょうか?

高卒社長

う~ん、そうですね、やりたいことやっていましたねえ。高校3年生の時に自分から『うちの高校に求人出してください』って入りたい会社に手紙書いて無期停学中に面接受けに行って内定もらってきたり…学校としても卒業させなければならなくなって(笑)。でも、おかげで毎年うちの高校にその会社から募集が来るようになりましたよ

Be up

高校の頃からすでにスゴイ行動力ですね。
18歳で入社して1年経って『絶対実績出すから店長やらせてください』と自ら名乗り出て…。実績を上げて信用を積み、転勤、転職などのご経験を経ての今ですが、ここまで来られるには相当なご苦労もあったと思いますが、お仕事で大切にされてきたことはどのようなことでしょうか?

高卒社長

学歴もない自分がビジネスをやってきた中で、何に気をつけてきたかと思うと、本当に挨拶と笑顔なんですよね。そこしかない、原点って。学歴もなく何もない中で『では、どうやって気持ちよく仕事をしようか』と考えた時、人間、根本は挨拶と笑顔ですよね。朝から元気に挨拶して、笑顔で相手を気持ちよくさせて。なぜ、高卒のあなたが今こんな立場でこんな仕事ができているの?と、もし聞かれたら本当にその挨拶と笑顔、その二つしかないと思いますね。

Be up

挨拶と笑顔、基本の基本ですが、日々できているか?と言われると不安ですね。そしてご紹介頂いたように成長意欲、チャレンジ精神があればこそですね。

高卒社長

そうですね、失敗しても全然良いと思っています。失敗が次の成功の糧になれば良いと思っているのでそう言われるんでしょうね。
日本は失敗した奴はダメだと評される文化だけれど、アメリカは真逆。いっぱい会社をつぶしてきている方がアメリカでは評価されるし、失敗が多ければ多いほどアメリカ人は評価される。日本人は失敗が多ければ多いほどダメな奴だと思われてしまう。
アメリカの大学とかで一番最後にスピーチしてみんなから拍手喝采受けるのは首席で卒業した人ではなく、むしろビリで卒業した人。父親から、日本の当たり前が世界の当たり前ではない、とよく言われていました。残業のこともそうですね、日本人は残業することが美徳、アメリカ行ったら真逆で、残業=仕事できない、定時で帰ることが仕事できることのアピールになる。そういう世の中が当たり前だっていうことを実はちゃんと考えてみると違うことはいっぱいあるのだということはもしかしたら親の教育だったかもしれないですね。だから失敗も悪いことじゃない。挑戦しないことの方がもったいないと思っています。今の奥さんもとにかく挑戦しなさいって言ってくれます。失敗したって家族何とかなるよ、と。そういう奥さんの後押しがあるから、50歳でチャレンジできる、妻の応援も大きいですね

Be up

いろいろな人の応援もあって、50歳からのこれからのチャレンジですね。どんな会社を目指していますか?

高卒社長

今の会社で伝えたことは『成長』ということです。社会貢献できる会社があって、1円でも多く国に税金払って、一人でも多くの社員を採用できて自分が可愛がっている部下の給料上げて、会社の中で部長って言われる人が10人しかいないのであれば、30人部長になれる会社にすることが、今の経営陣の役目であって、それを成長と表現しています。今の自分が良いとか悪いとかではなく、部下のために成長させないと、ということ。
私は既にジャパニーズドリームではないけれど、以前の会社で年商30億が1000億になるということを経験してきたし、不可能なことってないな~と。今でも、仕事をしていても何をしていても、そう思っています。
ですから、今のうちの会社も年商1000億にできる自信は正直あります

Be up

素晴らしいですね。社員の皆さんも、夢が持てます。社長ができる、と言えば皆、できる気になります。会社全体が盛り上がってきますね。

高卒社長

最初はやはり大変でしたね。今までの考え方があるので新しい考えを浸透させるには。
その中では、相当異端児でしたよね。ようやく1年かけて『成長』という言葉の認識を一致させることができたと思います。
そして最近社員に言うことはお給料だけで会社と繋がるのは一番悲しい、ということです。自分の価値観、自分の大切にすることと会社が大切にする価値感が一緒だからこの会社で働く意味がある。自分の価値観と会社の価値感が合ってないなと思っているなら、辞めても良いと思っています。それによる転職って全然悪いものではなく、むしろプラスの転職だと思います。価値観が合わない所でずっと働いていることの方がよっぽど心にもよくないし。そういう意味では転職の自由化って言うのは良いですね

Be up

そうですね、最近は少しずつそういう自分の価値観を大事にして仕事を選択する、という人も増えているようには思います。お給料だけで会社と繋がるのは一番悲しい、というのは本当にそう思います。
今日は本当にたくさんのステキなお話をありがとうございました。最後に働けない若者へメッセージをお願いします。

高卒社長

働きたいと思っているけど働けないなと思っている人には怖がらずに一歩踏み出して、という言葉を送ってあげたい。失敗しても良い、行ってダメだったら別の会社だって良い。どこかであなたを必要としている会社が必ず世界中にはあるよ、と伝えたいです。
絶対あると思う。私はたまたま自分を必要としてくれる会社にめぐり合えているから今もものすごく楽しく仕事をできているし、必ずいつかみんなに合う会社って絶対あると、エールを送ってあげたいです。

Be up

本日はお忙しい中、本当にありがとうございました!

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インタビュー後記
最後の働きたいのに働けない人へのメッセージで、「世界中にはある」、という言葉がとても印象的でした。日本の枠の中や日本の常識の枠の中で物事を考えない、広い世界を見ている。
必ず、あるよ。と言ってくれたその力強さと包容力は聞くだけでその気になってくる。

そしてまた、彼はたまたま自分を必要としてくれる会社にめぐり合えているから、という表現をしているけれど、それは彼の努力の結果、必要とされる人になっている。
30年積み重ねてきた時間がそれを物語っている。
そして、「勉強しよう」とたくさんの本を読む。ビジネスのことから歴史や日本文化、漫画や童話、本当に多岐に渡る。素直に学ぶその姿勢があるから、選ばれる人でい続けている。
良書を読み、自分を磨く。
生活を大切にして、気持ちを整える。
そんな時間をきちんと大切にしている。それは自分自身を大切にしているということ。


今回、挫折ストーリーを詳しく聞かせて頂く時間がなく、残念過ぎたのですが、
「人生どん底にいる時は、心を鍛え、魂を磨いている時」(稲盛和夫『心。』より)と
あるように、そんな時間にも真摯に向き合う姿勢があればこその今なのでしょう。

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